契約をおろそかにしない


どんな仕事においても契約は最も重要である。
契約の締結は営業の仕事であったが、営業がいなかったので、自分でやってしまった。


今回の契約では顧客と交わすものと協力会社と交わすものがあった。
顧客と交わすものについては顧客から提示された契約書を使い、協力会社と交わすものについてはこれまでのものを流用した。
いずれも良く読まずに締結してしまった。
読んでも契約に関する知識がないため、チェックのしようがなかった。
大きな取引に関しては、経営者を含めた会社幹部が審議にかけて契約内容をチェックすべきであるが、それが機能しなかった。

後悔したのは、責任範囲について認識が甘かったことである。
一部の協力会社に対しては一括請負契約を結んでいたが、成果物を明記していなかったので、それを出させるのに大変苦労した。
進捗のチェックも契約で明確に盛り込んでおくべきであった。


顧客との契約については今まで一括請負と勘違いしていたが、見直したところ、委任契約で完成責任はなかった。
あくまでの顧客が請け負った仕事を支援するという内容であった。
相手もその認識はなかったようである。
道義的なこともあるので、掌を返すようなことはできないが、とりあえず請負のプレッシャーからは解放された。
これまでの苦労はなんだったんだと、がっくりもした。


ともかく契約を甘く見ると痛い目に遭う。
契約に関する知識をもたねばならないということを痛感した。