学校教育と家庭教育

同じ教育でも学校で教えるべきことと家庭で教えるべきことは異なる。何でも学校任せの親がいるようだが、それでは到底子供はまともに育たない。家庭で教えるべきことのひとつに価値観がある(学校で価値観を教えるのは、全体主義国家の形成につながるため、危険であると考える)。人生観、お金、人間関係、社会との関わり、労働等の価値観は個人や家庭によって異なっていて当然だ。親がしっかりとした価値観を持ち、それを子供に教えるのは親の責務である。「価値観が他人と違っていても恥ずかしいなどと思うな、堂々としていなさい。」と子供に言えるのは親だけである。子供が友達を羨ましがっても、「人は人、うちはうち、そんなに友達がいいなら、そこの子になりなさい」と言って子供を我慢させられるのは親だけである。学校は、社会で生きて行くために必要な知識や共同作業の仕方、人との付き合い方等を教えるところであり、教師というスキル持った人でないと教えられないことを教えるから価値がある。 逆に家庭でないと教えられないものもある。大勢を相手にする場合と、深い愛情を注ぐべき数人を相手にする場合とでは、教えることが異なるはずなので、やはり分けて考えるべきである。
ところで、政府は、専業主婦をパラサイト呼ばわりし、減税の対象から外した。キャリアの道だろうが、専業主婦の道だろうが、人がその道を選ぶのはそれぞれ理由があるはずだ。働きたくても健康上の問題で働けない人もいるだろうし、目的を持って専業主婦をしている人もいるだろう。それぞれの事情があるのに、それを一概にパラサイトと言うのは如何なものか。画一化した価値観で物事を決めるのは反対である。私達にも子供の教育に関する目標があって、妻は専業主婦をしている。子供に対して言うべきことを言うためには、自分自身を律しなければならないので、大変なエネルギーを必要とする。そのような大変な仕事を担ってくれる妻を私は尊敬している。