要件(要求)定義はユーザ中心で

要件(要求)定義はユーザの仕事である。システム化したいことを明確に定義し、開発者に漏れなく伝えなければならない。開発者はシステムに関する専門知識でユーザの要件定義作業を支援することはできるが、どの業務をどのようにシステム化したいのかということまではわからない。ここはユーザが最も汗を流さねばならない工程である。
要件定義を行うには、まず自分達の業務を定義しなければならない。いつ、誰が、どこで何を、どのようにしているのか、何のためにそれをしているのかをひとつずつ記述しなければならない。次に業務上何が問題になっているのかを挙げていく。それぞれの問題に対してどのように解決するのかを記述する。解決方法には、その業務を止める、アウトソーシングする、運用を変える、システム化する、等があり、コスト面や体制面、関係者への影響等、いろいろな側面から検討して、決定する。それらの中からシステム化するものに対して開発者は専門家の立場で助言していく。システム化というのは開発者に頼んだからと言って、依頼者が何もせずにできるようなものではないということを理解していただこう。